恋愛心工事中。
ガラガラッ
「っ!?」
突然、あたしの目の前の教室のドアが開いた。
『さ…笹崎…』
男子が気まずそうな表情を見せた。
男子の後ろには……
琉依。
泣いてるあたしを見て、驚いた表情でいる。
『じゃ…俺、お邪魔だろうから帰ろっかな!?』
男子は慌てて階段を駆け下りて行った。
…何て言われるのかな?
怖くて怖くて、あたしは琉依を見られない。
『美羽?どした?何で泣いてるん?』
その琉依の言葉を聞いた時、あたしの中で何かがブチ切れた。
バシッッ
『いってぇッ!』
琉依をありったけの力で思いっきり、あたしのカバンでぶった。
「ふざけんなよっ!
あたしを利用してたくせに…!とぼけんなっ!」
言ってやった。
涙は止まらない。
『…………ッ』
琉依は眉間にシワを寄せてあたしを見た。
『…聞いてたんか』
…………っ。
やっぱり…
本当なんだ。
「琉依のバカッ!
最低最悪男っ!」
あたしはもう一度琉依をカバンでぶつと、全速力で階段へ走り、駆け下りた。
………バカ!
バカ!琉依のバカ!
ガッ
「きゃっ!?」
ズタッ
「………痛~…」
階段につまづいて、転んでしまった。
あたしは後ろを見た。
……追ってこない琉依。