恋愛心工事中。
走る。走る。走る。
体力が尽きてしまうまで走りたかった。
駆け込むように入ったのは、小さな公園。
………っ、
「はぁっ……くっ…」
誰も居ない公園の真ん中にしゃがんで泣いた。
声をあげて泣いた。
苦しくて、苦しくて。
痛くて、痛くて。
「ぅ…ひくっ…」
どのくらい涙を流したらこの苦しみは消えるの?
琉依を酷いって思う…
のに………
あんな最低な奴。
あんな最悪な奴。
………なのに…
今頭に思い浮かぶのは、楽しかった思い出だけ。
琉依の笑顔。
琉依からの告白。
全部偽りなのに…
まだ何処かで信じきれていない自分が居る。
琉依がそんな事する訳無いって…思う。
あ…
あたしも琉依の策略の一人だったの?
琉依がそんな酷い事する人間じゃないって思うのは皆同じだ。
だから…あたしが利用された、なんて助けを求めたって、誰も信じない。
琉依がそんな事する人間じゃないって…皆思っているから。
あたしが友達に…誰かに相談した所で…信じてくれる話じゃないんだ。
「……ふ…っ…」
怖いよ………
この先、あたしは琉依を忘れる事が出来ないと思った。
ずっとあたしの中で居る存在なんだ。
…何処に居ても。
…何をしてても。