恋愛心工事中。
『ん、分かった。』
黒崎がちっちゃい子をあやすようにあたしの頭を優しく撫でた。
…………っ。
一々反応してしまう、この心臓。
『これから時間ある?』
………は?
ニッコリと微笑む黒崎。
な、何故…?
「まぁ…空いてなくもない…けど。」
あたしが途切れ途切れに言うと、黒崎は自分のバッグとビニール傘を持って立ち上がった。
へ!?
ちょっと何!?
『じゃ、飯食いに行こ』
…………。
「はあああっ!?!?!?」
なな、何だとぅ!?
『声でかい』
黒崎が迷惑そうな顔であたしを見た。
そんな顔されても!
「飯って…
あたしと黒崎で!?」
『当たり前じゃん』
んなっ!?
黒崎と飯ですか!?
『じゃ行くか♪』
…え!?
「ち、ちょっと待ってよ!何処行くつもり!?」
『学校の近くのファミレス?』
……えっ!?
「まずいよ!!
そこ人に会うもん!!」
『…人?』
「学校の人!!」
『ああ。』
黒崎はやっと分かったような顔をした。
『何で嫌な訳?』
「だって2人で食べてる所目撃されたら、付き合ってるって思われるよ、絶対!!」
まずいまずい!!
あそこは危なすぎるっ!
『俺は目撃された方が嬉しいけど?』
またもやニッコリ微笑む黒崎。
…………。
調子狂うなぁ…(汗)
『大丈夫だって。
居ねぇよ。』
黒崎が今度は呆れたように言った。