何度でも、伝える愛の言葉。
「澪を気にかけてるからだよ。バンド入ったばっかって、気を遣うことが1番多い時期だろ。」
『…正直に言えよ。』
「…何をだよ。」
正直に言ってほしいのはお前の方だ。
こんなにずっと一緒に居て、一緒に音楽やって、一緒にデビュー目指して。
何でも話してきたはずだ。
何でも、話せるはずだ。
『好きなんだろ?澪のこと。』
「だったら?」
『否定しねぇんだ。』
悠斗の低い声が静かに響く。
「好きじゃねぇよ、メンバーだろ。」
そう思うしかないだろ。
メンバー内恋愛禁止なんてつまらないルールを作ったのはお前なんだから分かるよな?
「お前はどうなんだよ。好きじゃねぇよな?」
『俺は…、』
一点を見つめているのに、何も見ていないような目。
そこにあるものを見つめているのに、どこか遠くを見ているような目。
そんな目で澪を見たって……。
「澪は、灯里ちゃんじゃねぇんだぞ。」