何度でも、伝える愛の言葉。
夢を見た。
スクールの教室で、早坂先生がギターを弾いていた。
聴いたことがない曲。
きっと、先生が作った曲。
私はドアを少し開けて、中を覗いている。
先生がこっちに気付いて手招きをした。
私は中に入って、先生の傍に座る。
『この曲を人に聴かせるのは初めてだよ。』
そう言って先生は照れたように笑う。
そして再び弾き始めた曲を、私は今思い出すことができない。
どうしてだろう、あんなに好きな曲だったのに。
あんなに好きな時間だったのに。
そこで目が覚めた。
こんな夢、初めて見た…。
なんでかな、そう思って手元を見ると、今日悠くんから渡された歌詞があった。
そうだ、悠くんは彼女のことを書いた歌を作ったんだ。
それを他のメンバーより一足先に私に見せてくれた。
今はもう隣に居ない、だけどまだ大切な存在。
なんとなく、私と似たような状況を書いた歌。
だから無意識に先生のことを思い出して、夢を見たんだ。
胸の奥が、ぎゅっと掴まれたように痛い。