何度でも、伝える愛の言葉。

『生徒と深く関わることなんて面倒だと思ってた。だから、日々野さんには気付かれないように優しいフリをしながら突き放した。』


その通りだ。

優しい笑顔で、私を突き放した。



『ずっと、後悔してた。気付かれないようにとか言ってるけど、日々野さんはきっと気付いてるって分かったから。』

「どうして分かったんですか?」

『俺のこと、守ってくれたから。』

「え?」


先生を守った…?

そんな覚えはなかった。

だって、それ以来会っていなかったのだから。

会わない方が、良いと思っていたのだから。



『俺の噂してる生徒に言ってくれてたじゃん。もしそれを先生が聞いたら傷付くと思うって。』


…あ。
見られてたんだ。

先生がスクールに来てから間もない頃はとくに噂話がそこかしこで繰り広げられていて。

それだけ話題になれば良くない話もあって当然で、デビューできなかったのは先生のせいだという根拠も何もない話をしている生徒もいた。



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