何度でも、伝える愛の言葉。

「それは…、」

『そりゃ、知らない人から一方的に話されたらビックリするだろ。変に勘繰るな。』


先生にそう言われて納得したのか、三好さんは私を一睨みしてから教室を出て行った。



『ふぅ〜焦った焦った。大丈夫だった?』


三好さんが出て行ったのを見届けてから大きく伸びをした先生は、ホッとしたように私の頭を撫でようとした。


だけど…



「ごめんなさい。」


私はその手を避けてしまった。



『澪…?』

「今名前で呼ばないで。」

『え?』

「まだ見てるかもしれないから。」


本当にあのまま納得して帰ったのか、そんなこと分からない。

もしかしたらまだすぐ傍で、私たちのことを見ているかもしれない。


学校ではないんだから先生と付き合っていたってそんなに問題にはならないかもしれない。

でも、



「別れなくちゃいけないかもしれないでしょ?」


心の中の想いが声となって出ていた。



『急にどうした?』


先生からしたら、話が飛び飛びで理解できないだろう。

だけど説明する余裕もなくて、ただ涙だけが不本意に流れてくる。


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