何度でも、伝える愛の言葉。

『先生と付き合ってたくせに。2人して私に嘘ついて、そんな薄っぺらい嘘つき通せるとでも思った?』

「え…どういうこと?」


三好さんに、バレてるってこと…?



『先生に問い詰めたらあっさり認めたよ、付き合ってるって。でも、』

「でも…?」

『先生は、都合が良いから一緒に居ただけだって言った。日々野さんのことは利用しただけなんだって。』


その言葉を理解することができず、私の思考は固まる。

都合が良い?
利用した?

そんなわけ、ないよ。



『先生は寂しいときに傍に居てくれる人が欲しいだけだったんだよ。だったらそれって、別に日々野さんじゃなくても良いよね?』


私、じゃなくても…
誰でも、良いってこと…?


先生は、私のことを好きじゃなかったの?



『先生は私が別れてくださいって言ったらすぐに分かったって言ってくれた。だから良い加減日々野さんも先生から離れて。』

「そんな…」

『どうせ日々野さんだってその程度の気持ちだったんでしょ?私の気持ちなめないでよ。』


私はその程度の気持ちなんかじゃない。


先生のことが、本当に本当に好きだ。



< 77 / 276 >

この作品をシェア

pagetop