メガネクラス ~0組の僕ら~

すると、後ろでドアが開く音がした。

“ギーッ…”

野乃はすぐに後ろを振り向いた。

自分を連れ去った人の顔が分かると思ったからだ。

ドアの向こうには、人影が4人見える。
そのうち1人は手を縛られているようだ。

だが、肝心の顔はまぶしくて見えない。

「おいっ、入れよ!」

「きゃっ」

女の人の小さな悲鳴と共に、ドアがバタンと閉まった。

< 29 / 107 >

この作品をシェア

pagetop