メガネクラス ~0組の僕ら~

職員室では。

先生たちが何やらひそひそ話している。

“バーーーーーンッ”

大きな音を立ててドアが開いた。

「あっ!お前は!」

ドアの向こうには、ブレザーのポケットに手を突っ込んでいる野乃が立っていた。

「ども、野乃です」

「何しに来たんだ!?」

「…ふーん。
私がさらわれていたの、知らないんだ」

野乃はそっけない顔をした。

「まぁいいや。
伊藤先生さらわれたんでしょ?
あれ、0組がやったんじゃないから」

「な、何を根拠に…!」

「本当です!!」

その時、野乃の後ろから伊藤先生が出てきた。

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