メガネクラス ~0組の僕ら~
「残念だったな八尾。
警察にはもうすでに俺が連絡してある」
後ろで貴広が腕を組んでいた。
「…くっ!!」
八尾と五郎、三郎は職員室の開いていた窓から逃げようとした。
…が。
「てめぇぇぇ!
逃げんじゃねぇぇぇぇぇぇ!!!」
逃げようとした八尾たちを止めたのは新であった。
…止めた、というよりも体当たりをしたのである。
「ぐわっ!」
「逃げんじゃねぇよ!
野乃や伊藤先生を危ない目に合わせたんだからよー…」
その様子にあっけにとられている職員室にいる人たち。
「…はっ!
今のうちに警察を!」
「お、おぉ。
今、玄関にいるらしいから呼んでくるわ」
そう言うと貴広は、職員室を出ていった。