メガネクラス ~0組の僕ら~
「んじゃ…そろそろ行くね」
四葉が名残惜しそうに言った。
「早く治せよー!」
ニカッと笑った新。
「0組を卒業しちゃうから、会えなくなっちゃうかもしれないけど…」
目を潤ませている美琴。
「また会えるといいのねーん」
ウインクをした詩織。
「もう問題とかは起こさないからな!」
メガネをクイッと上げた貴広。
「心配しないでねー!」
涙を拭った里奈。
「それじゃ…またね」
柴田先生に向かって手を振った野乃。
0組の7人は病室を出た。
「おーい!」
柴田先生の声に7人は足を止め、振り向いた。
「…頑張れよ!」
7人は同時に笑顔になった。
『当ったり前じゃん!!!』
7人はきらきら輝く笑顔を見せた。
『またね』
柴田先生には7人の背中に白い羽根が生えたように見えた。
「ん!?」
柴田先生は目をこすった。
そして、こうつぶやいた。
「…みんな、自分自身が決めた道を進もうとしてるんだな……」