メガネクラス ~0組の僕ら~
中3になった彼ら
柴田先生に“0組卒業宣言”をしてから、数ヶ月経った。
4月、春。
詩織、野乃、里奈、貴広、新、四葉、美琴の7人は中3になった。
学校では、桜の花びらが地面にたくさん落ちて、ピンクの絨毯が出来上がっていた。
その絨毯の上を歩いている者がいた。
柴田先生である。
「…春だな」
柴田先生は静かにつぶやいた。
「…あの7人はどうしているだろうか」
柴田先生はゆっくりとまぶたを閉じた。
中3になった彼らは、“0組”を卒業し、新たなクラスで毎日を過ごしている。