打ち上げ花火とミルクティ
階段を下りきると、黒く塗り潰された金属の扉が立ちはだかった。



『escape』。



白いペンキは剥げかかっていたが、なんとかそう読み取れた。



中からは何やら音楽が聞こえてくる。



璃梨は迷わずに扉を開けた。



まさに、エスケープするかのように。扉の向こう側に、逃げ込むように。
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