一番星




「……か。星花!」

「はいっ⁉︎」



耳元で少し大きな声を出されて体がビクッと跳ねる。

声の主に視線を向けると、ご機嫌斜めと言うか……拗ねてます?



「何考えてたの?」



思わずうっ、と言葉を詰まらせる。

反射的に目を逸らした。



言えない! 言える訳がない‼︎

「先輩のことですよぉっ」なんて可愛く言える性格じゃないもんっ。




< 22 / 119 >

この作品をシェア

pagetop