一番星




その後すぐに「あ、もう始まる」と先輩は天井を見上げる。



自分はあんなこと言ってきた癖に。

もう星に夢中であたしのこと忘れてるじゃないですか、ばか。



頬を熱くさせながら、あたしはうじうじと少しばかり拗ねる。



──いつも、先輩はこうだ。

自由で、突然で、あたしのペースを乱してくる。



よく、わからない人。




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