一番星




息がきれるほど必死で走って、ようやく足を止める。



「先輩、追ってもくれないんだなぁ……」



なんて、きっと来たら来たであたしは怒るんだろう。

身勝手な話だ。



先輩の進路だもん。

好きなところで好きな勉強をしたらいい。



でも、相談もして貰えなかった。

とうに願書だって出しているんだろう。



全て決定事項。事後報告。





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