一番星




あの時、先輩の進路の話の時。

本当は、わかっていた。



あたしが先輩がいない日々を想像したくなくて。

離れるかもなんて思いたくなくて。



その時があまりにも幸せで未来を、これからを見つめることが恐かった。











あたしは、逃げていたんだ。











先輩から。自分から。

……きっとどちらからも。





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