先輩!ダメですよ!?
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シャキ





シャキ






部屋の中でシャキという音が響く。






「本当に切って良かったのかよ?」





「うん、気持ちの整理するために。」





新聞紙のひかれた床に、散らばっている茶色に近い黒の髪の毛。




腰にかかるくらいまであった長い髪の毛が、今では肩にギリギリつかないくらいまで短くなっている。





先輩の好きな彼女と同じなんて・・・やっぱり嫌だよ。




だから、気持ちの整理って形でその共通点をなくしたい。大事にしていた髪の毛。ずっと伸ばした髪の毛。




思いと一緒に切り捨てた。
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