先輩!ダメですよ!?
《はぁ――・・・》
心の中でため息をついた。
あっ、ちゃんとお礼を言う予定だったんだ。
「先輩・・・もう一回、言わせてください。ありがとうございます。」
深々と頭を上げた。
今回のことは、先輩を巻き込んでしまった。本当は謹慎処分になることがなかった。
先輩には、一回だけじゃなくて何回も助けてもらった。
初めて会った日。
風邪で倒れた日。
そして、剛先輩につきとうなって行った日。
先輩はヤンキーだけど・・・・あの人じゃない・・・・まだ心に居座ってるあの人じゃない。
重ねる必要なんて、ないのかもしれない。