大嫌いな君。

「人に嫌われるようなことはしてないんじゃなかったの」




「⋯そのつもりだったんだけどね」




橘が冗談めかして会話を振ってくれるお陰でだいぶ空気は軽い



そこでようやく濡れてたことを思い出して1つに結んでる髪を両手で絞る





いやー、女の人こえー。



もうこれから先やっていける自信が無いよー。


私みたいなメンタル最強女が相手だからよかったものを⋯





「⋯ありがとね」



橘が来てくれたこと、そしてあの先輩たちに怒ってくれたこと




「すごい嬉しかった」






「⋯いいよ、どうせこんなことだろうと思ってたし」



少し顔を赤くした立花が私から顔を逸らすようにぶっきらぼうに言う