大嫌いな君。
⋯ほんとに可愛くないんだから。
「照れてるんでしょ?」
「照れてねぇよ、見んな」
「うぐ!」
にやにやーっと橘の照れ顔を拝んでやろうと覗き込むと顔面を手で押さえられる
「ん、行くぞ」
橘から差し出された手を握って私も立つ
「あ、ジャケット」
橘に着せてもらったのを思い出して脱ごうとする
⋯が、それを手で止められる
「いいよ、下着透けてるから」
「⋯⋯⋯み、見たな!!?」
「見たくて見てねぇよ」
そんなやりとりをしながら家に帰る
ねぇ橘、私橘に助けてもらってばっかりだね