ゴーストさんに愛を
私達の親は駆け落ち中。
父は会社の秘書と、母は高校の同級生と、外国に逃げてしまってからは、連絡もない。
それからは、親戚からお金を貰ってなんとかやっている。
だから、塩おにぎり。
ぐーー
腹の足しにもならない。
私達はお腹を空かせたまま学校へ行く。
今日は、私にとって大切な日だ。
初めての演劇部での講演をするんだ。
小さな役だ。
主人公の妹で、車イスの少女。
麦わら帽子がトレードマーク。
その、麦わら帽子を私は今もっている。
薄いピンクの藁に、赤いリボンがまいてある。
端にひまわりをつけたのは、私の判断だ。
「いい感じ……♪」
そういいながらアスファルトの道を歩く。
ビュオオオオオ!!!
突然風がふき、
麦わら帽子が飛ばされた。
「っ……まって!」
カバンを放り投げ帽子を追いかける。
私は、帽子しか見えない。
ゴォッ!
気がついたら車道にでていた。
トラックが向かってくる。
もうだめ。
目をとじる。
父は会社の秘書と、母は高校の同級生と、外国に逃げてしまってからは、連絡もない。
それからは、親戚からお金を貰ってなんとかやっている。
だから、塩おにぎり。
ぐーー
腹の足しにもならない。
私達はお腹を空かせたまま学校へ行く。
今日は、私にとって大切な日だ。
初めての演劇部での講演をするんだ。
小さな役だ。
主人公の妹で、車イスの少女。
麦わら帽子がトレードマーク。
その、麦わら帽子を私は今もっている。
薄いピンクの藁に、赤いリボンがまいてある。
端にひまわりをつけたのは、私の判断だ。
「いい感じ……♪」
そういいながらアスファルトの道を歩く。
ビュオオオオオ!!!
突然風がふき、
麦わら帽子が飛ばされた。
「っ……まって!」
カバンを放り投げ帽子を追いかける。
私は、帽子しか見えない。
ゴォッ!
気がついたら車道にでていた。
トラックが向かってくる。
もうだめ。
目をとじる。