ぶっきらぼうな彼。
「はい!なんて言ったの?!」
彼の胡坐をかいた膝の上に飛び乗る。
こうして正面から抱き着くのが本当は好きだ。
普段構ってくれないし、邪険に扱うからこんなことはなかなかない。
「え?だから、一軒家がいいって」
「それって私も一緒?!」
「そりゃあ、ねぇ?俺だってそこまで性格悪くないし」
「じゃあ結婚する?!」
「ムードのかけらもないじゃん…」
「じゃあとりあえず、久しぶりにエッチする?!」
「だから、ムードのかけらもないってば」
「じゃあ!」
「あー、もういいから。もう少し待てって。
あと1年で車のローンが終わるんだから、それからじゃないと指輪も用意出来ないけどいいの?」
「…待つ!!!」