ぶっきらぼうな彼。

「はい!なんて言ったの?!」



彼の胡坐をかいた膝の上に飛び乗る。

こうして正面から抱き着くのが本当は好きだ。

普段構ってくれないし、邪険に扱うからこんなことはなかなかない。



「え?だから、一軒家がいいって」

「それって私も一緒?!」

「そりゃあ、ねぇ?俺だってそこまで性格悪くないし」

「じゃあ結婚する?!」

「ムードのかけらもないじゃん…」

「じゃあとりあえず、久しぶりにエッチする?!」

「だから、ムードのかけらもないってば」

「じゃあ!」

「あー、もういいから。もう少し待てって。
あと1年で車のローンが終わるんだから、それからじゃないと指輪も用意出来ないけどいいの?」

「…待つ!!!」

< 6 / 9 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop