box of chocolates
永遠の愛を誓う
翌日は、定休日。父は朝から、商店街の友人と釣りに出かけた。
「大漁だったらいいね」
「刺身にしようか、天ぷらにしようか」
留守番の母とふたりでワクワクしながら過ごした。
「お祝いをしましょう」
昼ご飯を食べ終わったころ、母が突然、言い出した。
「お祝い? 何の?」
「ダービー優勝祝い! 今夜、貴大くんを家に招待してあげて? お父さんが釣った魚でごちそう作るから」
ふたりは、最初からそのつもりだったようだ。嬉しくて、泣きたくなる気持ちを、笑顔でごまかした。
「さぁ! 早く連絡して?」
「もう。急に言い出したって、予定があるかもしれないよ?」
そう言いながらも、すぐ貴大くんに電話をした。けれど、なかなか出ない。やっぱり、忙しいのかもしれない。コール七回。諦めかけた時に、電話がつながった。
『もしもし? 戸田さんですか?』
『あっ、はい。戸田です』
私がかしこまったもんだから、貴大くんもつられてかしこまった。
『まずは、ダービー優勝おめでとうございます』
昨日会えたのに、大事なことを伝えられなかったから、いの一番に伝えた。
『ありがとうございます』
『本日、ダービー優勝祝いをしたいと思っているのですが、予定はいかがでしょうか?』
『優勝祝いですか? あ、はい。喜んで』
『それでは、夕飯時に来て下さい。十九時くらい? で』
母に確認をしながら、時間を伝えた。
『今、厩舎にいますが、それくらいの時間なら、伺えそうです』
『では、お忙しいところすみませんが、よろしくお願いします』
『はい。失礼します』
結局、終始かしこまったまま電話を切った。母はクスクスと笑っていた。
「大漁だったらいいね」
「刺身にしようか、天ぷらにしようか」
留守番の母とふたりでワクワクしながら過ごした。
「お祝いをしましょう」
昼ご飯を食べ終わったころ、母が突然、言い出した。
「お祝い? 何の?」
「ダービー優勝祝い! 今夜、貴大くんを家に招待してあげて? お父さんが釣った魚でごちそう作るから」
ふたりは、最初からそのつもりだったようだ。嬉しくて、泣きたくなる気持ちを、笑顔でごまかした。
「さぁ! 早く連絡して?」
「もう。急に言い出したって、予定があるかもしれないよ?」
そう言いながらも、すぐ貴大くんに電話をした。けれど、なかなか出ない。やっぱり、忙しいのかもしれない。コール七回。諦めかけた時に、電話がつながった。
『もしもし? 戸田さんですか?』
『あっ、はい。戸田です』
私がかしこまったもんだから、貴大くんもつられてかしこまった。
『まずは、ダービー優勝おめでとうございます』
昨日会えたのに、大事なことを伝えられなかったから、いの一番に伝えた。
『ありがとうございます』
『本日、ダービー優勝祝いをしたいと思っているのですが、予定はいかがでしょうか?』
『優勝祝いですか? あ、はい。喜んで』
『それでは、夕飯時に来て下さい。十九時くらい? で』
母に確認をしながら、時間を伝えた。
『今、厩舎にいますが、それくらいの時間なら、伺えそうです』
『では、お忙しいところすみませんが、よろしくお願いします』
『はい。失礼します』
結局、終始かしこまったまま電話を切った。母はクスクスと笑っていた。