【短編】弟はキューピッド!?
大好きな人と歩く、帰り道。
幸せって言葉じゃ足りないくらいしあわせで。
勇太の優しさやあたたかさが、わたしをふんわりつつんでくれているみたいで。
勇太はわたしが「足が痛いんだから、いいよ」と断るのも聞かずに、「家まで送る」と言い張った。
もうすぐで着くというときに、ふと勇太がつぶやいた。
「ありがとう」
小さな声だったけど、しっかりしていて、重みがあって。
「どうして?」
問い返すと勇太はわたしを真っ直ぐに見つめて言った。