愛したがりのカラダがね…、《Berry's Cafe限定》-【完】

とうとう修学旅行も最終日


ひめゆりの塔や平和記念資料館の見学でウルウル…。戦争の悲惨さを強く感じながら私達は沖縄を後にした。


飛行機の中で私は昨夜の俊との情事を後悔していた。嫉妬でムキになってバカみたい。そう思いながらも、途中、私は俊と沙紀の様子を常に気にしていた。


おそらく俊も、その事は分かっていたのだろう。俊から沙紀に近づく事はなかった。


また今まで通りの生活に戻り、私と俊は以前と変わりなく、いつも一緒…


でも…一つだけ変わった事があった。


私が両親とぶつかることが多くなり、門限を決められてしまったんだ。夜8時までに帰らなくてはいけなくなった。


もっと俊と居たいのに…


両親に反発する私を見かねた俊に説得され、渋々門限までに帰宅する日々。


そんな生活が半年ほど続き、季節は春。私達は三年生に進級し、クラス替えで私と俊は同じクラスになった。沙紀は別のクラス…心の中でホッとする。


まだ沙紀と俊の事は納得していない。だって、時々2人でコソコソ話してる姿を見ていたから…


そのたび俊を問い詰めたが、いつもはぐらかされ、それでもと食い下がると俊の機嫌が悪くなって口も聞いてもらえなくなる。


俊に対する不信感が徐々に大きくなり、悶々としていたある朝の事だった。教室に入ると同じクラスになったあの麗子が机に突っ伏して大泣きしていた。


誰も近づけないほど取り乱して大号泣って感じだ。


あのプライドの高い麗子が…どうしたんだろう…

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