愛したがりのカラダがね…、《Berry's Cafe限定》-【完】

「俺の言う事が聞けねぇのか?」


あまりの迫力に逆らう事など出来なかった。


「わ…かった…」

「ホントに分かったんだな?」


ジリジリと迫ってくる俊の顔に言葉が詰まり無言で首を縦に振ると、やっと俊が私から離れた。まるで別人みたいな俊の態度に私は動揺を隠し切れない。


今まで彼がこんなに声を荒げ私に怒鳴ったことなど一度もなかったのに…でも、麗子が言い掛けた事って、なんだったんだろう…俊に都合が悪い事?和弥が関係してる事で、何か私に隠してる事があるんだろうか…


あんな態度を取られたら、気にならないはずがない。


俊には麗子とは関わらないと約束したが、どうしても知りたくて、私はその日の夜に同じクラスの女子に片っ端から電話して麗子の携帯番号を聞いた。


やっと教えてもらった番号に掛けると、数回の呼び出し音の後、麗子の明るい声が聞こえてきた。


「麗子?真央だけど…」

『ま…お?』


彼女の声が一瞬にして低く暗くなる。


「今朝の事なんだけど…話しの続き聞かせてくれる?」


返事がない…


「麗子?どうしたの…?」


何度も麗子に話掛けるが、麗子は黙ったままだった。


「なんとか言って…お願い…麗子」


すると、やっと麗子の弱々しい声が聞こえてきた…




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