愛したがりのカラダがね…、《Berry's Cafe限定》-【完】
雨に濡れたせいで手足が氷の様に冷たい。肩をすぼめながらベットの横に膝をつき俊を見つめた。
「何見てんだよ…俺のも脱がせろ」
私はコクリと頷き俊のYシャツのボタンを一つ一つ、丁寧に外していく。
俊の怒りに満ちた視線を感じる。でも私はそれに気づかない振りをしながら黙々と彼の服を脱がせていた。
かなりの時間を掛けやっと全部脱がせると、冷めた表情の俊が「さぁ、これからどうする?」と眼を細めた。
私は両手で俊の頬を包み唇を重ねる。でも、何度キスをしても俊がそれに応える事は無かった。いつもなら私を抱き締めてくれる俊の腕は微動だにしない。
「俊…私の事、許してくれる?」
恐る恐る聞いてみたが「お前しだいだ…」と言うだけ。
「ごめんね…ごめんね、俊…」
私は謝罪の言葉を口にしながら、彼の首に、耳に、胸に唇を押し当てる。
俊の事、嫌いじゃない…好きだよ…好きだけど…
人形みたいにただ横たわっている俊の体に夢中でキスを繰り返し精一杯の愛情を示すが、それでも俊の表情は変わらなかった。
「ねぇ…俊…ホントに触れてくれないの?」
「フン、そんな甘えた声出してもダメだ。今日は真央が俺を抱くんだ。もっと刺激的な事してみろよ」
冷たく突き放された瞬間、私の中で小さな炎が揺らめいた。
俊の体の上に乗り、いつも俊が私にしてくれるみたいに激しく愛撫する。すると彼の体がビクッと反応し、今まで不動だった腕が微かに動いた。
俊が感じてる…
そう思うと私まで気持ちが高ぶり、溢れるほどの欲求が私の心と体を支配していく…
…俊が…欲しいと思った…