愛したがりのカラダがね…、《Berry's Cafe限定》-【完】
穏やかな俊の声…この声を聞くのも今日が最後なんだ…
「なぁ、真央…。もう会う事…ないんだな…」
「…………」
改めてそう言われると、胸が苦しくなり何も言えなくなってしまった。
「何だよ?そのしみったれた顔は!」
私の肩に手をまわし、豪快に笑う俊。
「真央がどう思ってるか分かんねぇけど…俺は真央と付き合えて楽しかったぞ」
「私も…俊が居てくれて、救われた」
俊のこの逞しい腕に抱き寄せられる事も、もうないんだ…
「最後に…キス…してもいいか?」
俊のその意外な言葉に驚き顔を上げる。
「どうしたの?今までそんな事聞いてキスした事なかったのに…」
「んっ?別れたし…一応、聞いとかねぇとな…拒否られたらへこむから…」
「バカ。俊らしくないよ」
そうだよ。俊は強引で自分勝手な人…でも…最高に優しい人…
私は背伸びをして俊の唇にソッとキスをした。
「真央…」
歯がぶつかるくらい激しい口づけが返される。
何度も繰り返される熱く切ないキス。息が出来ないほどの悲しいキス
「真央を女にしたのは、俺だからな…」
「そうだよ…」
俊、ごめんね…。そして、有難う。こんなに私を愛してくれる人は、もう現れないかもしれないよね。
ゆっくり離れていく俊の顔を忘れない様に、しっかりと眼に焼き付ける。
「真央、欲求不満になったらいつでも帰って来い。俺はいつでも真央のセフレになってやるぞ」
「もう、俊たら…」
「ハハハ…」