愛したがりのカラダがね…、《Berry's Cafe限定》-【完】
第3章 [大学生&大人編]

◇断ち切れない想い



―――桜舞い散る春


私は短大生になり、親元を離れ名古屋で寮生活が始まった。


友達も出来て、それなりにキャンパスライフを楽む日々。


その中でもルームメイトの美奈子とは学部も一緒で一番仲がいい。性格はサッパリしてて、あまり気を使わなくていいから凄く楽。


ただ一つの難点は…無類の合コン好きという事。週末になると、いつもお誘いが掛かり断るのに苦労する。


私は合コンなんて全く興味ない。合コンで彼氏を作ろうなんて、これっぽっちも思わない。そんな事するくらいなら俊と別れたりはしなかった…


短大生になって一年になるが、未だに和弥の事を忘れられず周りの男性に興味を示さない私を、美奈子は男嫌いだと思っているかもね。でも、そう思ってくれた方が面倒くさくなくていいかも…


最近は美奈子も諦めたのか、合コンの誘いも途絶え安心していた。


そんなある日の午後―――


短大の講義が早く終わり、私は寮に戻って暫く雨で干せなかった洗濯物をベランダで広げていると携帯が鳴る。


美奈子だ…


「はい」

『真央~、お願いがあるぅ~…一生のお願い!』


ゲッ!!嫌な予感…


「何よ?」

『今日の合コン…女の子1人キャンセルで…座ってくれてるだけでいいからさぁ~お願い。来て!』

「ヤダよ」

『あぁ~ん。私、幹事なの…私の顔立ててくれない?』


いつもならすぐに諦めるのに、今日の美奈子はなかなか引き下がらず、さすがに私も根負けして渋々OKしてしまった…


一気に気分が落ち込んでいく。


ハァ~…行きたくないなぁ…でも約束しちゃったし…仕方ないか…


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