愛したがりのカラダがね…、《Berry's Cafe限定》-【完】
「美奈子…私…」
「あったんだね?」
私はヨロヨロと歩きベットに座ると、後藤さんとの事を美奈子に全て話した。
そして、和弥の事も…
「そうだったの…後藤君が元カレに似てたんだ…」
「私…ホント、バカだよ。後藤さんを和弥だと思い込んじゃって…」
「そうだね…真央は、バカだ」
「えっ?」
美奈子は真剣な顔で私の両肩に手を置くと、私の顔を真っ直ぐ見つめ諭す様に話し出す。
「真央が初めての人を忘れられないって気持ちは分かるけど、その和弥君って、もうどこに居るかも分かんないんでしょ?
別れてから2年半も経ってるし、彼の事忘れて前に進まなきゃダメだよ。いつまでも彼の事を引きずってたら、きっと、また同じ様な事するよ…」
美奈子の言う通りだと思った。
和弥に似た人を探し、和弥と比べ、そして和弥じゃないと気づかされ傷付く…それの繰り返しになってしまうかもしれない。
「ねえ、いい機会じゃない。そろそろ和弥君の事忘れたら?それより、あの後藤君…そんな人とは思わなかった…ごめんね。辛い思いさせて…」
「うぅん…私がいけないの。気にしないで…」
大きくため息を付きベットにゴロンと寝転んだ私。ある事に気付き慌てて起き上がった。
「あぁっ…!!」
私の大声に美奈子が飛び上がって驚いてる。
「な、何?」
「無い…携帯が…無いよ…。もしかしたら…ホテルに忘れてきたかも…」