愛したがりのカラダがね…、《Berry's Cafe限定》-【完】
ダメだと分かっていても諦めきれず、それからすぐ携帯を修理に出したが、直る事無く壊れたまま戻ってきた。
ショックで大学を休み寮に引きこもっていた私を美奈子は励まし続けてくれた。美奈子のお陰で、やっと少し気持ちも落ち着き講義に出れる様になったけど、その頃から私の周りで妙な事が起こる様になったんだ。
夜遅くなった帰り道、変な視線を感じ、誰かにつけられてる様な気がしたり…寮の部屋は二階なのに、ベランダに干してあった下着が盗まれたり…
短大の掲示板に、私の顔写真入りの卑猥な言葉の書かれたビラが何枚も貼られていた事もあった。
そんな事が何ヶ月も続き、私の精神状態は極限に達していた。
そして…極めつけは…
私の誕生日に起こった。
皆にお祝いをしてもらって寮に帰ると、寮母のおばさんに荷物を預かってると白い箱を渡された。美奈子と部屋に戻りワクワクしながら箱を開けてみる。すると中には美味しそうなバースデーケーキが…
「うわっ!!凄い!」
寮の娘達がサプライズでプレゼントしてくれたモノだと思い早速ナイフでケーキを切るが、切れない…
「な…に?」
不思議に思い無理やりケーキを半分に割ってみると、中から数え切れないほどの縫い針が出てきたんだ。
「きゃ…ぁ…」
青ざめ言葉を失った私達は、同じ人物を思い浮かべ顔を見合わせる。
「…後藤…」
「真央、警察に行ったほうがいいよ…」
私の手を握り、泣きながら訴える美奈子。
「…うん。そうする…」
私も、もうこれ以上、絶えられない…