愛したがりのカラダがね…、《Berry's Cafe限定》-【完】

瞼が勝手に閉じていく…体も鉛の様に重い。


「薬が効いてきたか?」


2人の笑い声が微かに聞こえてくる。


くすり…?なんの…くすり?


ぼんやりと霞む視線を上に上げると、勝ち誇った様な顔をした後藤と眼が合い、悔しくて…悔しくて…キッと後藤を睨み付けていた。


「なんだ、その眼は!!睨むんじゃねぇよ!!」


そう怒鳴った後藤が私の体の上に馬乗りになり、ブラウスに手を掛け乱暴に引き裂く。


「いやぁー…やめてー…」


必死で声を上げ頭を大きく振るが、後藤の手は止まらない。


「チッ…効きが悪いな…これでも銜えてろ!!」


私の口におしぼりをねじ込み、更にブラウスを左右に引き裂く。気付けば、上半身に身に着けていたものは全て剥ぎ取られていた。


恐怖と恥ずかしさで涙が零れ落ちる。そして視線の先には、あの優しかった大塚さんが別人の様な顔で笑っているのが見え、余計悲しくなる。


大塚さん、あの優しさは、全てお芝居だったって言うの…?酷い…酷いよ…


「ほら!翔太、早くしろよ!俺が苦労して、やっと騙した女だぞ。デキるチャンスはいくらでもあったのに、お前の為に我慢したんだ」

「あぁ、それより誰か入って来たらヤバいぞ…雅人、外で見張っててくれ…」


大塚さんは軽く頷き、自分のネクタイを外すと私の両手を後ろ手に縛り部屋を出て行く。


「さあ、真央ちゃん、お楽しみの時間だよ…」


後藤の汚らわしい手が、私の体に触れた…

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