愛したがりのカラダがね…、《Berry's Cafe限定》-【完】

◇大人の男



体がまだ、変だ…


このまま寝てしまいたかったが、あの男達に触られた汚れた体をなんとかしたかった。


バスルームに行くと、これまたビックリ!!ここもガラス張りなの?ラブホみたいだな…


おっかなびっくりシャワーを出し、ゆっくり体にかける。本当は、頭から熱湯をかぶりたい気分だったけど、背中の傷が気になって上半身はタオルで拭いた。


ふと顔を上げると、洗面所の大きな鏡に情けない自分の姿が映っているのに気付きため息が漏れる。体中に無数の擦り傷や切り傷。内出血してるとこもある。それに、右腕が痛み肩から上に上がらない。


すると、不気味に笑う後藤の顔が浮かび、ゾクッと寒気がした。


ダメ…思い出しちゃダメだ…


私はタオルを巻き、裸足のまま寝室に駆け込むと、綺麗に整えられたセミダブルのベットに突っ伏し気持ちを落ち着かせる。


ベットに寝転がると、ほんのり男性の香りがした。新川さんの香りだ…彼の香りに包まれると、なんだろう…凄く安心する。助けてくれた人の香りだからかな?


でも新川さんて、いったい何してる人なんだろう…どうして私に、こんなに優しくしてくれるんだろう…


関わってしまったから仕方ないとか、そんな感じなのかな?だったら、いつまでもここに居る訳にはいかない。


彼にとって私は赤の他人。面倒見なきゃいけない理由なんて、これっぽっちも無いんだもん。2、3日したら寮に帰らなきゃ…


そんな事を考えながら私は眠りについた。




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