愛したがりのカラダがね…、《Berry's Cafe限定》-【完】
暫くするとシャワーを浴びた彼がベットに入ってきて背を向けて寝ている私の体を後ろから抱き締めてくる。
そんな事…されたくない…
私は寝返りを打つ振りをして彼の腕を払い退けた。
他に女の人が居るなら、その人と朝まで一緒に居れば良かったのに…私のとこなんかに、戻ってこなくても良かったのに…やっぱり私の事なんて、本気で好きになってくれる訳ないんだ。
閉じた瞼の中が涙で一杯になり今にも溢れ出しそう…
新川さんなんて、大嫌い。
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んっ…朝…?
目を覚ますとベットに新川さんの姿はなく、広いベットに私一人。手を伸ばしシーツを探ると、まだほんのり彼の温もりが残っていた。
―――まだ居るのかな?
新川さんと顔を合わせたくない…そう思ったけど、仕方なく体を起こしリビンクを覗いてみる。するとパジャマ姿の新川さんが昨夜私が作った料理を食べながら英字新聞を読んでいた。
「やあ、真央、おはよう!」
明るい声…
それに比べ「おはよう…ございます」素っ気無い私の挨拶。
「これ、旨いよ!君が作ったんだろ?やっぱり朝は和食がいいな」
笑顔の新川さんに冷めた視線を送り、低い声で呟く様に言う。
「別に私が作ったモノなんて、無理して食べなくてもいいですから…」
なんて嫌味な女なんだろうと自分でも呆れてしまう。でも、あなたが好きだから、この胸の中の嫉妬という感情を抑える事が出来ないの。
私の冷たい態度に新川さん表情が険しくなり、箸が止まる。