愛したがりのカラダがね…、《Berry's Cafe限定》-【完】
「ふん!!呆れた…言い返す事も出来ないの?」
麗子の恐ろしい眼が、ずっと私を捉えて放さない…
「真央、廊下に行こ…」
沙紀に腕を掴まれ廊下に出たとたん突然強烈なめまいに襲われ、視界がテレビの砂の嵐みたいに暗くなってく…
「真央?ちょっと、真央?」
あぁ…立っていられない…
おでこの辺りに何か乗っかってる。
柔らかくて、温かい…
薄っすら眼を開けると、そこは保健室のベットの上。そして隣には、心配そうな顔をした…桜井君?
「えっ?」
驚き反射的に体を起こそうとした私を彼の手が制止する。
「眼覚めたか?」
安心した様に息を吐くと、ゆっくり手を引っ込め私の顔を覗き込む。
「あの…私、なんで…」
「覚えてないのか?廊下で倒れたんだよ。丁度、俺が教室へ入るとこだったから、ここまでおぶってきた」
「えぇぇーっ!!私、桜井君におぶってもらったの?」
そういえば…ここ数日、ほとんど寝てなかったな…
「北沢ってさ、結構、重いよな」
「うぐっ…」
私は恥ずかしさと情けなさで桜井君に背を向け、布団を頭までスッポリかぶる。
なんでこうなるんだろう…
「あの重さって…意外とデカい胸のせいかな?」
「ひぃ~…」
…どうして?どうして知ってるの?
布団から眼だけ出し、ドキドキしなから聞いてみる。
「もしかして…見たの?」