愛したがりのカラダがね…、《Berry's Cafe限定》-【完】
驚いてソファーから飛び起きた。
マンションの玄関にあるオートロックを外して来た人だ。知ってる人だよね…
鳴り止まぬチャイムに不信感を抱きながらチェーンを付けたまま恐る恐る扉を少し開けてみる。
「真央!!チェーン外せ!!」
扉の向こうから和弥の怒鳴り声が聞こえ慌ててチェーンを外すと、私の体を押し退け強引に和弥が部屋に入ってきた。乱暴に扉を閉め私を睨んでる。
「真央…なんで一人で帰った?」
和弥…怒ってるの…?
「勝手な事するな!全く…何考えてんだよ」
「…だって、私、邪魔だったんでしょ?せっかく三浦さんと2人っきりにしてあげたのに…どうしてここに来たの?」
「2人っきりにしてあげた?」
思いっきり呆れた顔をして和弥が首を振る。
「バカか…お前は…それより、三浦さんに変なこと言ったみたいだな?彼女は気付いたかもしれなぞ…俺と真央の事…部長に知れたらどうするんだ!」
「えっ…?」
「俺と三浦さんとはなんでもない…確かに、こっちに転勤してきた時、そんな雰囲気になった事もあったけど、付き合ったりはしてない…」
「うそ…だって、あの人…和弥と付き合ってるみたいな思わせぶりな態度してたし…」
「からかわれたんだよ」
そんな…
「じゃあ、三浦さんは和弥の彼女じゃないの?」
「まだ分かんねぇのかよ…?俺が本当に好きなのは、誰かって事…」