愛したがりのカラダがね…、《Berry's Cafe限定》-【完】
バスルームを出た私達は、さすがにお腹がすいて和弥が作ってくれたチャーハンを食べビールを飲みながらテレビを観ていた。
一時たりとも離れたくなくて、ソファーで2人寄り添い「和弥と、ずっとこうしてたい」と甘える。
「そうだな…でも、もう12時過ぎか…帰らないとな」
「ヤダ!泊まってって!」
「それはマズいって…」
「だって、龍司は東京でしょ?こんな事、めったにないのに…ねっ?お願い。和弥と朝まで一緒に居たいの」
「でもなぁ…」
困った顔をする和弥の胸に顔を埋めイヤイヤと首を振る。
私はどんどん欲張りになってる。こっそり数時間会うだけじゃ満足出来ない。もっともっと、和弥の側に居たい。
「じゃあ…泊まってくか…」
「ホント?嬉しい!!」
そう声を上げた時だった…
聞こえるはずのない音が微かに響き、私と和弥は顔を見合わせた。
この音…間違いない。玄関の扉が閉まる音だ…
ゾクッと寒気がして、心臓が破裂しそうなくらい早く動き出す。
まさか…でも、どうして…
慌てて和弥から離れ立ち上がると、どうしていいか分からずオロオロと辺りを見渡す事しか出来ない。
「和弥…」
「あぁ…」
和弥の顔も引きつってる…