愛したがりのカラダがね…、《Berry's Cafe限定》-【完】
「麗子…冗談はよしてよ…」
「気にする事ないよ。私達の他には誰も居ないし…秘密にしといてあげるから!!真央と和弥がバージンロード歩くの見てみたいんだよね~ホントは真央も和弥と歩きたいんじゃない?」
麗子…何考えてんの?
怪訝な顔をする私を和弥が不思議そうな顔で見つめ首を傾げる。
「麗子のヤツ…どうしちまったんだ?それに真央と麗子って仲悪かったよな?なんか真央にスゲー気ぃ使ってる様に見えるんだけど…」
和弥は知らないんだ…私と麗子が仲直りした事も、卒業式の後、抱き合って泣いた事も…
「麗子は友達だよ」
私はそう言うと和弥の腕に手をまわし、一歩、足を前に踏み出した。
「ダメダメ!もっとゆっくり歩くの!和弥、歩幅小さくして!」
麗子のダメ出しに、思わず噴出しそうになる。
「うるせーな!麗子」
「エスコート一つ出来ない人が偉そうなこと言わないの!でもそこは、父親と歩くんだけどね…」
十字架の前に辿り着いた私達に麗子が得意げに式の流れを説明しだす。
「誓いの言葉の後、お待ちかねのキスだよ」
「ふ~ん…」
「ふ~んじゃないよ。キスしなよ!」
「はぁ?どうしたのよ。さっきから麗子変だよ!」
強い口調でそう言うと、今まで笑ってた麗子の顔が一変し、縋る様な眼をして私の手を強く握ってくる。
「キス…してよ…私、アンタ達2人の事、ずっと気になってた…お互い好き同士なのに離れちゃって…ねぇ、和弥、あの時、私が和弥に何度も電話したからウザくなって携帯解約したんでしょ?だから真央は、和弥と連絡取れなくなった…私のせいで…」
「麗子、もういい!昔の事だ。それ以上…言うな」