愛したがりのカラダがね…、《Berry's Cafe限定》-【完】
その後の私は放心状態だった…龍司が何か喋っていたが、全く覚えていない。
私を寝室のベットに寝かせると、龍司は寂し気にため息を付き「今日は別々に寝よう…」と寝室を出て行く。
龍司は、いい人…
私を大切にしてくれてる。それは十分過ぎるくらい分かってる。でも、私には龍司以上に愛する人が居る…
この世で、たった一人。掛替えのない私の全て…
和弥…
頬を伝う涙までも和弥に拭われたいと彼を求めてる。
泣いて泣いて、泣き疲れ、いつしか眠りにつき、眼を覚ますとカーテンの隙間から眩しい日の光が差し込んでいた…
既にリビングには龍司の姿はなく、代わりに一枚のメモが残されていた。
《昨夜は辛い思いをさせたね。真央を苦しめるつもりはなかった。ただ、俺には真央が必要なんだよ。
今日は実家に帰る。九州から帰ったら真央の笑顔を見せてくれ。愛してるよ。龍司》
龍司…ごめんなさい…そして…こんな私を愛してくれて有難う。
昨夜とは、また違う意味の涙が零れ落ちる。
私は和弥も龍司も傷付けてしまった…どうすれば皆が幸せになれるのかな…
その答えは…
きっと、誰にも分からない。