愛したがりのカラダがね…、《Berry's Cafe限定》-【完】
―――月曜日
定時で銀行を出て麗子と約束したパブに向かう途中、携帯の振るえに気付き慌てて相手を確認する。
もしかして…和弥?
でも、私の期待は裏切られ『まおー!元気にしてたー?』久しぶりに聞く美奈子の明るい声…
「うん。美奈子は相変わらず元気そうだね」
『まあね!実はさぁ、今、仕事で真央の勤めてる銀行の近くに来てるんだ。このまま直帰する予定だから、良かったら飲みに行かない?』
「あ…ごめん…今から人と会うんだ…」
もう随分、美奈子とも会ってなかった…
『あぁ~もしかして…次期社長の彼氏?』
「違うよー…高校時代の友達。モチロン、お・ん・な!あ…もし、美奈子が良かったら一緒にどう?」
『えっ、いいの?行く行く!!』
人見知りゼロの美奈子の性格が羨ましい。誰とでもすぐ友達になっちゃうもんな…ウジウジしてる私とは大違い。
既に店の前に来ていた麗子に美奈子の事を話し、5分ほどして現れた美奈子と3人で店に入った。
でもこの2人…初対面とは思えない…お酒が進むにつれ、まるで数年来の友達みたいに盛り上がってる。
「えぇっ!麗子っちって和弥君の元カノなの?」
いつの間にか"麗子っち"になってるし…
「うん。真央と付き合う前のね~」