愛したがりのカラダがね…、《Berry's Cafe限定》-【完】
2人の冷たい視線が突き刺さる…
「だって…色んな事があって、そこまで頭が回らなかった…」
「呆れた…死ぬほど好きな人の誕生日忘れるなんて…まぁ、真央らしいけどね…」
すっかりテンションの下がった美奈子が呆れ顔でそう言うとピザに手を伸ばす。
「ホント!真央って結構抜けてるトコあるよね…もう忘れないでよ。8月1日和弥の誕生日」
「うん…8月1日…」
高校生の時は和弥が妹さんの看病してて連絡取れなかったんだ…だからお祝いもしてあげれなかった。また、あの時と同じ…連絡が取れない。
「ねぇ、その誕生日に何かグッとくるプレゼントとかあげたらどう?」
最後のピザを口に放り込みながら美奈子が言う。
「グッとくる物?」
「そういえば…和弥って、何が好きなんだろう…高校の時はサッカー少年だったし…他に何か興味あったかなぁ~」
麗子の言葉に頷きながら昔しの記憶を呼び戻す。和弥の好きな物…何かあったかな…
「……あっ!!」
「えっ!何?」
「みたらし…みたらし団子!」
「…みた…らし?」
暫くの間、微妙な空気が流れた…
「みたらしねぇ~…」
麗子が大きなため息を付く。