愛したがりのカラダがね…、《Berry's Cafe限定》-【完】
―――次の日の朝
私はいつもと変わりなく駅の改札口で沙紀を待ってた。
「んっ?」
携帯に着信…メールだ。
《真央、ごめーん。寝坊した~先に行ってて》
もう、沙紀ったら…また寝坊?今月3回目だよ…
私は呆れながら改札を抜けホームへ向かう。すると、なんだか妙に騒がしい。他校の女子が誰かを取り囲んでモメてる様に見えた。
なんかあったのかな…?
遠目に様子を伺ってると、5~6人の女子の真ん中で真っ茶の髪が見え隠れしてる。
まさか…森本君?
「ねぇ、貰ってよー!!バレンタインに会えなかったから、ずっと渡せないでいたんだよ」
「いらねぇーよ!!」
「そんな事言わないでー…俊君の事…好きなの…」
「だから、俺はそんな気ねぇし」
うそ…森本君って、他校の女子に人気あるんだ…知らなかったなぁ~
感心しながらボーっと見てると、女子に揉みくちゃにされてる森本君とガッツリ眼が合い彼が「あっ!!」と声を上げた。
「うっ…」
ヤバい!!気付かれた…
慌てて眼を逸らしたけど、時、既に遅し…彼が大声で私の名を呼ぶ。
「おーい!!真央じゃねぇーか?」
ゲッ!!なんで下の名前で呼ぶのよ!!
森本君の仲間だなんて思われたら大変だと、慌てて他人のふりを決め込み彼に背を向けた。
けど…