愛したがりのカラダがね…、《Berry's Cafe限定》-【完】
「アハハハ…ファハハハ…」
雑炊を食べながら、森本君は笑い続けてる。
「真央、お前って最高だな。あ~マジ、ウケる~。たまんねぇ~」
「…だって、パッケージのタイトルが、どうしても観たい映画のだったから…」
私はすっかりへこんでしまい脱力気味。
「『イクイク敏感女』なんて、ホントの題名入れられねぇだろ?カムフラージュだよ。大体、俺らがそんな甘っちょろい映画観るワケねぇし、ちっとは、頭使って考えろよ」
まるで私が悪いみたいになってる…こんなDVD持ってきた森本君が悪いんじゃない。一番驚いたのは私なんだから…そう、私は被害者だよ!!
ぷーっとほっぺを膨らませ森本君を睨むと、彼は「雑炊うめぇ~」と話しをはぐらかす。
でも、そうなんだ…和弥が作ってくれた雑炊、凄く美味しい。
「和弥、とっても美味しいよ。料理上手なんだね」
私は和弥に言ったのに、なぜか答えたのは森本君。
「当たり前だろ?和弥の親父さんは板前で、こいつも将来は料理人になるんだから!!」
「へぇー…そうなんだ」
「ん、まぁな。一応、夢だな」
照れ臭そうに、でも嬉しそうに和弥がそう言う。
「なれるよ。こんな美味しい雑炊作れるんだもん!!絶対、なれる」
「ありがと」
はにかみながら和弥が満面の笑みを私に向けた。
「さてと…腹もいっぱいになったことだし…続き観るか?」
「続き?」
「さっきのAVの続き」
「ちょ、ちょっと、何言ってるの?森本君!!」
雑炊食べたら帰るんじゃなかったの?
森本君はニヤリと笑うと、慌てふためく私にとんでもないことを聞いてきたんだ。