愛したがりのカラダがね…、《Berry's Cafe限定》-【完】

沙紀は2年になってから、3年の先輩と付き合いだした。
最初の内はラブラブで、おノロケ話しを聞かされてたけど、近頃、先輩の話しをしたがらない。


上手くいってないみたいだ…


「清純気取りもいいけど、度を過ぎるとウザいだけだよ!!さっさとヤっちゃえばいいのに…もったいぶってバカみたい!!」


まさか沙紀にそんな風に思われてたなんて…情緒不安定の沙紀が言った言葉だと分かっていてもショックだった。


大きな音をたて、椅子から立ち上がった沙紀が教室を出て行く。


一人取り残された私は窓際に立ち、乾いた風を受けながらグラウンドでボールを追いかける和弥を見つめる。


私が悪いの?


私に勇気がないせいで、和弥にも沙紀にも嫌な思いさせてるの?だとしたら、こんな辛い事はない。


私にとって、何より大切な2人なのに…


和弥がドリブルで数人の相手をかわしゴールを決めた。
右手を高々と上げ、人差し指を天に突き立て走り抜けていく和弥の眩しい笑顔に胸がキュンとする。


素敵な笑顔…


このままじゃ、あの笑顔が他の誰かのモノになってしまうかもしれないんだ…


「イヤだよ…そんなの…絶対にイヤ」


和弥には、ずっと側に居て欲しい。和弥を失うなんて、耐えられない。その為には、いつまでも子供のままじゃダメなんだよね。


だから私は決心したんだ。


和弥のモノになろう…


バージンとサヨナラしよう…って…


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