愛したがりのカラダがね…、《Berry's Cafe限定》-【完】

「入院…?」

「腎臓が悪くてな…中学一年なんだけど、まだ一度も中学には登校してない」


和弥の辛そうな表情が、妹さんの病状を物語っているようだった。


「真央を家で待たせてた日、お袋から電話があって、妹…美子(みこ)って言うんだけど…美子の具合が悪くなったって…だから、病院行ってたんだ」

「そうだったの」

「それからも結構危ない状態で、親は仕事あるし、丁度、俺が夏休みだったから付き添いしてたんだ。
真央に電話するくらいの時間はあったけど、出来なかった…

なんか…真央の声聞いたら…俺、弱音吐きそうで…だから…ホント、ごめん」


私は首を左右に大きく振り、和弥の胸に顔を押し当てた。


「謝らなくていいよ。和弥も辛かったんだよね…」

「真央…」


和弥の声が少し震えてる様な気がした。


「真央、俺…」


彼の腕が私を強く抱きしめる。


「会いたかった…」

「私も…」


自然にお互いを求め顔が近づいていく。和弥の優しいキス…だと思った私の期待は裏切られ歯がぶつかるほどのな荒々しいキスが私を襲う。


貪る様なキスが続き、更に頬に、耳に…そして、首筋に…和弥の唇が容赦なく押し付けられる。それはもう、キスと呼べるものではなかった。


「か…ずや、森本君が…来るよ」


やっとの思いで言葉を発すると、和弥は動きを止める事なく「アイツ、今日は帰って来ねぇよ…」


そう言ったんだ…

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