愛したがりのカラダがね…、《Berry's Cafe限定》-【完】
言葉が出ず、返事が出来ない。
初めて体験する感覚に戸惑い体が堅くなる。無防備なあられも無い姿を人前に晒す事の羞恥…
何より大好きな和弥に見られている事が耐えられなくて、どうにかなりそうだ…
そんな私だったけど、なぜか気持ちとは裏腹に、彼の指の動きに微かに反応し熱を帯びる体。掠れた声が漏れる…
「やっと、真央の全てを見れた…」
「ヤっ…だっ…」
2人の荒い息遣いだけが静まり返った部屋に小さく響く…
暫くすると和弥が私の上になり、いよいよその時が来たんだと覚悟を決めるも、私の体は固まったまま、まるで人形みたいに身動き一つ出来ないでいた。
和弥…
ギュッと眼を閉じ、唇を噛み締める。
「そんなに力んだら…痛いぞ…」
「…うん」
大好きな和弥の為…あなたが望むなら、私は…
その時、下腹部に強烈な痛みが走り、自分でも驚くほど悲痛な叫び声を上げていた。
「うぅっ…い、痛い!!」
和弥の体が動くたび燃える様な痛みが体を貫き耐え難い激痛に顔が歪む。
その想像以上の痛みに、思わず腰を引き彼から逃げようとしていた。
「…真央、やめるか?」
眉を下げた和弥が心配そうに私を見下ろしてる。
「いいの…」
かろうじて絞り出した声に力はない…
「ホントに…いいのか?」
「…うん」
このくらい耐えられる。
和弥の為なら…大人になる為なら…
再び動き出した和弥は私を心配そうに見つめながら、何度も優しいキスをしてくれた。
でも、尋常ではない痛みに耐えていた私にとって、大好きな彼の甘いキスでさえ苦痛でしかなかったんだ。