愛したがりのカラダがね…、《Berry's Cafe限定》-【完】
ねぇ、和弥…
和弥は今まで何人の娘を抱いたの?
きっと今までの娘は、和弥の事を抱きしめて満足させてくれたんだろうね…
でも私には、そんな余裕など全くなくて、この波打つ様に押し寄せてくる痛みに耐えるだけで精一杯。
歯を食いしばり、息を止め両手でシーツを強く握り締める。だから、和弥の体を抱き締める事さえ出来ない…
そんな私を、和弥はどんな顔で見てたんだろう…
「真央…眼…開けろ…。眼を開けて、俺を見ろ…」
「あっ…ん…。か…ずや…」
涙で滲んだ和弥の顔が大きく揺れる。
もう…ダメ…
「ま…お…」
私の名を呼んだのと同時に和弥の動きは止まり、逞しく引き締まった彼の体が私に覆い被さってきた。
やっと…終わった…
彼に抱かれた悦びよりも、痛みから解放された安堵で全身の力が抜けていく…
瞼を少し開くと、心配そうに私の顔を覗き込む和弥の顔があった。
「大丈夫か?」
「…大丈夫だよ」
精一杯の笑顔でそう答えたけど、大丈夫じゃないって事は和弥にも分かってたはず。
和弥の悲しそうな眼に、私は言いようのない不安を感じ、その不安が火照った体から熱を奪っていく…
やっと、一つになれたのに…どうしてそんな顔するの?
私…良くなかったの?
痛がってばかりで、和弥を抱きしめる事も出来なかったから?
でもね、私、頑張ったんだよ。大好きな和弥もモノになりたくて必死で痛みに耐えたんだよ。
だからお願い…笑ってよ…和弥
いつもみたいに笑って、私を抱き締めて…