愛したがりのカラダがね…、《Berry's Cafe限定》-【完】
「えっ…?」
今まで見た事もない森本君の辛そうな表情を目の当たりにし、彼に対する怒りが徐々に消えていくのを感じたんだ。
この人は、本気で私を心配してくれてる…
「和弥なんかに、真央を抱かせるんじゃなかった…俺だったら、真央にそんな辛い思いさせなかったのに…」
そう言うと森本君は私を自分の胸に抱き寄せ、優しく包んでくれたんだ…
さっきまでの私だったら、死にもの狂いでその腕から逃げだそうとしたはず。けど、なぜだろう…その行為に私は抵抗する事なく身を預けていた。
「和弥のヤツ、ヘタッピだからな…許してやってくれ…」
「違うの。そんな事じゃ無いの。私、何も出来なかった…だから和弥に嫌われた」
その言葉を聞いた森本君が私の体を離し真剣な顔で言う。
「真央…いいか?処女のお前が何も出来なかったのは当たり前の事だぞ。そんな事で和弥が真央を嫌いになる訳ないだろ?」
「でも…」
「考えすぎだって…アイツは、そんな奴じゃない。
あぁ!!もしかして…あのAVみたいな事しなきゃイケナイとか…思ったのかよ?」
「少しは…」
「バカ!お前、何考えてんだよ!あのAVのお姉ちゃん達はプロだぞ。まぁ、中には素人も居るけど…
処女の真央がいきなりあんな事したら、あのお姉ちゃん達、立つ瀬が無いだろ…」
森本君は呆れた顔で笑い出す。
「そうなんだ…」
「そうだよ!処女はな、ただ寝てるだけでいいんだ」
明るく笑う森本君を見ていても、何か釈然としない…
何かが違うの…
だって、和弥の様子が変だったのは間違いないもの。